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足利谷 好信; 川崎 朋克; 吉野 敏明; 石田 恵一
JAERI-Tech 2005-010, 81 Pages, 2005/03
高温工学試験研究炉(HTTR)は、平成11年9月16日から出力上昇試験が開始され、出力上昇試験(4)の定格運転モード(原子炉出口冷却材温度850C,原子炉熱出力30MW)の単独・並列運転に続いて、平成16年3月21日から平成16年7月7日にかけて、出力上昇試験(5)として高温試験運転モード(原子炉出口冷却材温度950C,原子炉熱出力30MW)の単独・並列運転を実施し試験は無事終了した。本報は、高温試験運転モードの出力上昇試験(単独・並列運転)における原子炉運転中及び停止後の放射線モニタリング結果についてまとめたものである。高温試験運転モードの放射線モニタリング結果は、定格運転モードと同様に、原子炉運転中における作業者が立ち入る場所の線量当量率,放射性物質濃度等は、バックグラウンドであり、また、排気筒からの放射性物質の放出もなく、放射線レベルは十分低いことが確認された。なお、定格運転モード(原子炉出口冷却材温度850C,原子炉熱出力30MW)の出力上昇試験における放射線モニタリングデータについても一部掲載した。
柳澤 和章
JAERI-M 85-196, 52 Pages, 1985/12
ハルデン炉内に設置したBWR型軽水ループを用いて、燃焼度5.6MWd/kgUまで予備照射した8X8BWR燃料棒を出力急昇したところ、燃料棒の直径が局所的に大きくふくらむPCIとは異なるふるまいを生じ、破損した。この破損原因究明の結果、次の事が明らかになった。(1)燃料被覆の大きな膨らみは、被覆表面の0-180方向に流線形に生成した高温酸化物であった。(2)局所的な高温化で軟化した被覆材は、冷却対外圧:7MPaにより、ペレット境界面にあるチャンファー(両面取り)空間内へ押しつぶされた。(3)局所的に著しい酸化が生じた所には、計装機器のトランスフォーマーと燃料棒があった。両者の間の冷却材流路面積は僅かであった。この冷却材流量不足は、予備照射中に生じていた燃料棒の曲りにより更に著しくなった。これが、局所的な流路閉鎖とそれによる被覆管の高温化を発生させた原因であると考えられる。
上塚 寛; 川崎 了
JAERI-M 83-068, 18 Pages, 1983/04
軽水炉LOCA時におけるジルカロイの脆化挙動に対する中性子照射効果を明らかにするために、JMTRで約1.510n/cm(E1MeV)まで中性子照射したジルカロイ-4を室温~950Cの温度範囲で引張り試験した。室温~700Cの各試験温度における照射材の引張り強さは非照射材の引張り強さより10~20%大きい値であったが、800~950Cの温度範囲においては、両材の間に強度の差は認められなかった。500C以上の試験温度で、照射材は非照射材より大きな破断伸びを示した。また、800~900Cの各温度で、照射材と非照射材は共に約80%以上の大きな伸びを示した。この著しい伸びはジルカロイの超塑性現象と関連したものである。本実験の結果は軽水炉LOCA時におけるジルカロイ被覆管の脆化挙動におよぼす中性子照射効果は無視できることを示している。
松本 暢彦*; 亀岡 利行*; 時枝 潔*; 岡本 芳三; 宮 健三*
Journal of Nuclear Science and Technology, 17(6), p.397 - 403, 1980/00
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)多目的高温ガス冷却実験炉に用いられている高温断熱システムについて、冷却材圧力の急速減少時の断熱層内ガスの非定常挙動を実験的に研究した。断熱構造物システムにおける急速減圧特性を、繊維質断熱材が充てんされた容器から均圧孔を通して断熱層内のガスを主流へ噴出する単純なモデルにおき替えて、急速減圧時の容器内の軸方向と主流の圧力変化を減圧率,均圧孔径,断熱材充てん密度をパラメータとして実験により調べた。断熱層内と主流との圧力差について主に述べている。また、解析結果と比較し、両者がほぼ一致することが明らかとなった。
斯波 正誼; 安達 公道; 生田目 健; 岡崎 元昭; 傍島 真; 鈴木 光弘
日本原子力学会誌, 18(4), p.233 - 250, 1976/04
ROSA-II計画の研究目的および実験装置の概要を紹介し、合せて、第1次および第2次炉心を用いた実験結果を、その解釈と共に報告する。本報の実験条件は、低温側配管破断で、ECCSからの冷却水注入によって、一次系内の二相流動現象が変化し、燃料温度が変化する過程を追跡する。とくに、蓄圧注入系を低温側配管に、低圧注入系を高温側配管に注入した場合に、比較的よい炉心冷却が得られた。その理由として、蓄圧注入系注入によるダウンカマ部での凝縮減圧に伴う炉心下向き二相流の加速と、残存流体および構造物の蓄積熱をうばうことによる下部プレナムの蒸気発生の減少が挙げられる。